大気汚染防止法の改正案を閣議決定
2020.03.102020年3月10日(火)、「大気汚染防止法の一部を改正する法律案」が閣議決定されました。改正案は、今国会に提出される予定です。
改正案は、いわゆるレベル3建材を含む全ての石綿含有建材に規制対象を拡大し、一定規模以上の改修・解体工事において、石綿含有建材の有無にかかわらず事前調査結果の報告を義務付ける内容です。違法な除去作業に対する直罰規定を創設した点は、規制強化を求める多数のパブリックコメントを反映し、中央環境審議会の答申を前進させたものですが、適用対象は極めて限定的で不十分です。実効性のある飛散防止のためには、除去作業時の大気中濃度測定やライセンス制など、諸外国ですでに導入されている規制が必要です。
*報道発表資料[大気汚染防止法の一部を改正する法律案の閣議決定について]http://www.env.go.jp/press/107831.html
*法律案の概要
(1)規制対象の拡大
規制対象について、石綿含有成形板等を含む全ての石綿含有建材に拡大するための規定の整備を行います。
(2)事前調査の信頼性の確保
石綿含有建材の見落としなど不適切な事前調査を防止するため、元請業者に対し、一定規模以上等の建築物等の解体等工事について、石綿含有建材の有無にかかわらず、調査結果の都道府県等への報告を義務付けます。また、調査の方法を法定化する等を行います。
(3)直接罰の創設
石綿含有建材の除去等作業における石綿の飛散を徹底するため、隔離等をせずに吹付け石綿等の除去作業を行った者に対する直接罰を創設します。
(4)不適切な作業の防止
元請業者に対し、石綿含有建材の除去等作業の結果の発注者への報告や作業に関する記録の作成・保存を義務付けます。
(5)その他
都道府県等による立入検査対象の拡大、災害時に備えた建築物等の所有者等による石綿含有建材の使用の有無の把握を後押しする国及び地方公共団体の責務の創設等、所要の規定の整備を行います。
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