実績(解決した事例)

労災認定も石綿救済法認定も受けずに建設アスベスト給付金の認定を受けた事例

相談者の父親は、生前、大工(個人事業)をしていましたが、令和2年に悪性腹膜中皮腫を発症し、令和3年に亡くなりました。

 

父親は、一人親方で、労災保険に特別加入をしていなかったため労災申請(遺族補償給付)ができませんでした。

また、父親と相談者とに生計維持関係もなかったことから、石綿健康被害救済法に基づく申請(特別遺族弔慰金等)もできませんでした。

しかし、相談者は、父親が、建設現場で働いてアスベスト関連疾患で亡くなったことから建設アスベスト給付金を受けることができないかと考え、当弁護団のフリーダイヤルにご相談がありました。

相談者から建設アスベスト給付金の申請を受任した弁護団は、令和5年1月に申請手続をし、令和6年11月に認定が出ました。

 

本件は、労基署や環境再生保全機構という公的機関による調査や判断がなく、行政上の認定が何もない事例であったことから、弁護団でイチから「疾病」や「業務」に関する証拠を収集して提出しました。

「疾病」については、通院していた病院から父親の腹膜中皮腫に関する資料の開示を受けて厚労省へ提出することにより、建設アスベスト給付金の要件に該当することを証明しました。

また、「業務」については、仕事を発注していた建設会社から『在職証明書』をもらい、弁護士が「父親が大工として建設現場でボード類を設置等する等の大工作業をしていたこと、屋内でも作業をしていたこと」について聴き取り、『電話聴取報告書』を作成しました。

 

厚労省からは、繰り返し質問を受け、追加資料の提出を求められるなど、申請から認定までに時間を要しましたが、無事、認定され、相談者には大変喜んでいただきました。父親が、建設現場で大工作業に従事し、中皮腫を発症して亡くなったことが行政上も認定されたため、相談者は建材メーカーに対しても慰謝料を請求します(大阪5陣2次原告として提訴)

 

かつて建設現場で働き、アスベスト関連疾患を発症したものの行政認定を受けていない方も、建設アスベスト給付金の支給を受けることができる可能性がありますので、遠慮なく当弁護団にご相談ください。

 

(執筆担当:弁護士 奥村昌裕)

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