建材メーカーの従業員だった方が中皮腫で死亡し、示談交渉により和解金の支払いを受けられた事案
1 事案の概要
Xさんは1960年から約6年間、J社の従業員としてアスベスト板の交換や廃棄、点検作業などに従事しました。その後、Xさんは中皮腫にり患して亡くなり、その遺族であるYさんがJ社に対して損害賠償請求をすることになりました。
J社は一定額の補償を提示していましたが、Yさんから依頼を受けた当弁護団がJ社と示談交渉した結果、ほぼ裁判で認められ得る慰謝料と同水準の和解金が支払われることになりました。
2 本件のポイント
Xさんはわずか約6年間、建材メーカーの従業員として働いていた方であり、建設アスベスト訴訟における国や建材メーカーの責任期間(概ね1975~2004年)より前に石綿にばく露しました。
当弁護団の示談交渉により、会社側が提示した補償額を大きく上回る解決をすることができました。
(執筆担当:弁護士 伊藤明子)