B工業事件(塗装会社/塗装工)

B工業事件(塗装会社/塗装工)

 2016年4月15日、大阪地方裁判所は、B工業の元従業員Xさんが石綿肺で死亡した事案につき、同社の責任を認め、約3500万円の損害賠償を命じました。塗装業のアスベスト被害について雇用主(使用者)の責任を認めた全国初の判決で、大きく報道されました。

 Xさんは、1951年から1998年までの約47年間、建築塗装業を営むB工業の従業員(正社員)として塗装作業に従事。長年にわたり、塗装の前作業である下地調整作業(塗装面を平滑にする作業)や、建物改修作業の際の旧塗膜の剥離作業等の際、アスベスト粉じんを吸い込みました。退職後に石綿肺を発症し、呼吸苦で苦しみ抜いた末、2003年に60代の若さで亡くなりました。

 亡くなった後、遺族は自ら労基署に申請し、労災時効救済の認定(特別遺族年金の支給決定)を受けていました。その後、当弁護団が遺族から相談・依頼を受け、Xさんが石綿肺に罹患し死亡したのは、会社が従業員の安全対策を怠ったからであるとして、2013年に損害賠償を求める裁判を提起していました。
 B工業は大阪地裁判決を不服として控訴しましたが、その後、この事件は大阪高等裁判所において和解が成立しました。

 Xさんは、長年にわたり同じ会社に勤めていたため、雇用主の責任を問うことができました。しかし、建築作業従事者は、複数の雇用主の下で短期間ずつ勤務したり、一人親方や小零細事業主であったり、あるいは雇用主自体が一人親方や小零細事業主であるため、実際には雇用主の責任を問えるケースは多くありません。建設アスベスト訴訟では、こうした被害者の救済をも求めて、建材メーカーと国の責任を追及しています。詳しくは、建設アスベスト訴訟のページをご覧下さい。

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