ゼロからわかる石綿(アスベスト) - 大阪アスベスト弁護団

ゼロからわかる石綿(アスベスト)

2022.04.14

※本文は大阪民医連新聞2月号に掲載されたものです。

 

建設アスベスト訴訟の最高裁で勝訴した大阪アスベスト弁護団の江藤深さんに、アスベストの基礎から最新の制度の概要まで紹介してもらいます。

Q1 アスベストとは何ですか。

 繊維状の天然鉱物です。石綿(いしわた・せきめん)とも呼ばれています。熱に強く、高度成長期から、建材をはじめ保温材、配管の継ぎ手部分のパッキンなど多くの製品に用いられました。

 

Q2 アスベストを原因とする疾患にはどんなものがありますか。

 中皮腫、肺がん、びまん性胸膜肥厚、石綿肺が代表的な疾患です。吸ってから10~50年の潜伏期間の後に発症することから「静かな時限爆弾」と言われています。被害は、建設現場やアスベスト製品の製造・加工工場の作業者に限らず、工場周辺の居住者にも広がっています。

 

Q3 現在、患者さんのための公的な救済制度はありますか。

 労働者には労災制度が、労働者以外でも石綿救済法に基づく救済制度があります。両制度の認定者は3万4千人を超えており、被害は拡大しています。認定により、医療費や生活費といった最低限の給付が受けられます。

 

Q4 医療の現場で心に留めておく点はありますか。

 各制度の申請にあたっては、石綿関連疾患の診断名が重要となるため、医療従事者の聞き取りやアドバイスがとても大事です。肺がんの場合、喫煙が原因とされがちですが、喫煙歴があっても、アスベストの影響が否定されるわけではなく、各制度の認定が受けられます。ですから、ぜひ患者さんの就労歴にも目を向けてください。いずれの制度にも該当しそうな場合、給付内容が充実している点で、まずは労災申請を検討してみて下さい。

 

Q5 判決を機に新しい救済制度が始まると耳にしました。どのようなものでしょうか。

 最高裁は、昨年、建設現場でのアスベスト被害について、国と建材メーカーの責任を認めました。国は今春、勝訴した被害者と同様の就労実態の人を対象に、最大1300万円の給付金を支給する制度を始めます。これは精神的苦痛への慰謝料という趣旨で、労災等の給付とは別個に支払われます。

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