【建設アスベスト訴訟】大阪2陣(地裁)第19回期日
2020.01.202020年1月17日(金)午後1時30分から、大阪2陣(地裁)の第19回期日が開かれました。今回は、遺族原告3名の本人尋問が行われました。肺がん、中皮腫に罹患した3人の被害者は、壮絶な闘病生活を送り、いずれも診断からわずか9カ月後に亡くなりました。
■Sさんの夫は、1963年から1987年頃まで、屋根工事の職人としてスレートを用いた作業に従事しました。1997年頃に退職した後も、元気に生活していましたが、2010年の春頃からしんどいと言い出し、食事もできなくなりました。同年11月には肺がんが判明しましたが、かなり進行していたため手術はできず、入退院を繰り返した後、2011年7月に76歳で亡くなりました。Sさんは、夫の闘病生活や無念さ、裁判に参加することになった思いを淡々と話しました。
■Aさんの父親は、1964年から約45年間にわたって内装工として、新築・増改築工事に従事しました。父親は、健康診断でも異常を指摘されたことはなく、持病もありませんでした。しかし、2013年8月頃から咳や息切れがひどくなり、同年12月に悪性胸膜中皮腫と診断されました。抗がん剤治療を受けましたが副作用がひどく、放射線治療も効果はありませんでした。やせ細り、幻聴や幻覚、痛みにも苦しみ、2014年9月27日に70歳で亡くなりました。Aさんは、父親の苦しい闘病生活の様子や、孫を見せられなかった娘としての無念な思いなどを涙ながらに証言しました。
■Mさんの父親は、1969年から1998年頃まで現場監督として働きました。昔から健康で病気とは無縁な父親でしたが、2018年の初め頃から、わき腹の痛みや息苦しさを訴えるようになりました。その後、いくつか病院を受診して同年4月に悪性胸膜中皮腫と診断されました。遺伝子治療やオプジーボを行いましたが、容態はどんどん悪化し、同年12月26日に68歳で亡くなりました。Mさんは、生きる希望を持ち続けていた父親の様子、家族の苦労や悲しみ、また他のアスベスト被害者が自分たちのような苦労をすることなく救済されるよう、この裁判に参加した思いをしっかりと語りました。
■関西建設アスベスト訴訟の当面の期日
2月28日(金)2陣地裁第20回期日【大阪地裁202号法廷】
5月22日(金)2陣地裁第21回期日【大阪地裁202号法廷】
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