【建設アスベスト訴訟】大阪2陣(地裁)第17回期日 - 大阪アスベスト弁護団

【建設アスベスト訴訟】大阪2陣(地裁)第17回期日

2019.11.23

2019年11月22日(金)午後1時30分から、大阪2陣(地裁)の第17回期日が開かれました。今回は、原告2名の本人尋問が行われました。

■Kさんは、1982年から約35年間にわたって、ボイラーなどの熱源機械や送風機、配管・ダクトなどの空調設備の据付・撤去工事に携わってきました。重篤な石綿肺(管理4)という診断を受け、現在70歳ですが、肺機能は95歳相当と言われています。1日24時間、常に酸素吸入が必要な状態で、自宅でも長い酸素チューブをつけて移動しなければいけません。医師からは、「治療を継続しても改善するのは難しい」、「レントゲン画像では、右肺の背中側に肺がんの疑いのある影もあるが、肺がんだったとしても、手術、放射線治療、抗がん剤治療などは肺の状態からできない」と言われています。「これからどれだけ生きていけるのか」という不安が常に頭から離れません。Kさんは、「転落注意」「高熱注意」などの現場掲示と同じように、アスベストの危険性を警告してほしかったと証言。実感のこもった重要な証言です。

■Tさんは、18歳の頃から40年以上にわたり、電気工としてマンションやビルの新築・改修工事に携わってきました。現在、74歳です。40代の頃から咳や痰がよく出るようになり、60歳頃からは寝ているときもひどい咳が出るようになりました。その頃(2005年)、クボタショックのニュースを見て心配になり受診したところ、医師から、肺にアスベストがあると言われました。今は、管理区分2・続発性気管支炎合併・要療養との診断を受けて、半年に1回、労災病院で検査を受けています。治療法はありません。咳が出ると非常に辛く、咳が出だしたら水を飲んでも止まりません。激しく咳き込むため胸も痛くなります。痰もひどく、ティッシュを1日で1箱使ってしまうほどです。Tさんは、「仕事が趣味で、病気にならなければ、今でも電気工の仕事を続けていた」と、仕事を奪われた悔しさをにじませました。

■関西建設アスベスト訴訟の当面の期日

12月13日(金)2陣地裁第18回期日【大阪地裁202号法廷】

2020年

1月17日(金)2陣地裁第19回期日【大阪地裁202号法廷】

2月28日(金)2陣地裁第20回期日【大阪地裁202号法廷】

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