クボタショックから18年 アスベスト被害の救済と根絶をめざす尼崎集会へのメッセージ - 大阪アスベスト弁護団

クボタショックから18年 アスベスト被害の救済と根絶をめざす尼崎集会へのメッセージ

2023.07.03

令和5年7月2日、兵庫県尼崎市にあった(株)クボタ旧神崎工場の周辺に居住し、アスベスト粉じん被害によってお亡くなりになった遺族らがお集まりになり、「“クボタショックから18年” アスベスト被害の救済と根絶をめざす尼崎集会」が開かれました。

〇ABCニュース:今も続くアスベスト健康被害 遺族ら報告集会「クボタホック」から18年 兵庫・尼崎市

当弁護団の団長からも集会にメッセージを寄稿しましたので、ご紹介します。

 

 

「“クボタショックから18年” アスベスト被害の救済と根絶をめざす尼崎集会」にご参加の皆さまへ

 

関西建設アスベスト大阪2陣・3陣訴訟は、6月30日、大阪地裁で勝訴判決を勝ち取りました。

責任が認められた建材メーカーは、エーアンドエーマテリアル、ニチアス、ノザワ、エム・エム・ケイ、日鉄ケミカル&マテリアル、太平洋セメント、大建工業、日東紡績、パナソニック、神島化学、日本インシュレーション、積水化学の12社です。

尼崎からも、毎回、多数の方々に裁判傍聴に来ていただき、本当にありがとうございます。改めて、厚く御礼申し上げます。

 

ご存じのとおり、一昨年5月の最高裁判決後、国は建設アスベスト給付金制度を創設しました。

判決やその後の和解、給付金制度によって、国との関係ではすでに5000人以上が救済されていますが、建材メーカーは、最高裁で責任が認められたにもかかわらず、話し合いに応じないどころか、地裁、高裁で負けても最高裁で争うという極めて不当な対応を取り続けています。

 

クボタショックを契機に、泉南・工場型、建設と、埋もれていた被害が次々に明らかになり、裁判を通じて救済範囲も広がって来ました。

大阪アスベスト弁護団では、今年2月に造船アスベスト国賠訴訟も提起しました。

一方、石綿健康被害救済法の給付水準は低いままで、同じアスベスト被害者の中に、不当に大きな救済格差が生まれています。

 

私たちは、建設アスベスト訴訟の1日も早い全面解決を目指すとともに、救済法の抜本的見直しを求める運動や中皮腫を治る病気する取り組み、建物解体・改修時の対策など、アスベスト被害の救済と根絶をめざす活動に、皆さんと一緒に今後も全力を尽くします。

本集会のご盛会を祈念するとともに、引き続きのご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

                              2023年7月2日 

大阪アスベスト弁護団 団長 弁護士 村松昭夫

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