近鉄高架下で3人目の中皮腫死亡、吹付アスベスト飛散の危険性周知を
2020.10.16
2020年10月15日(木)、近畿日本鉄道所有の高架下貸店舗(大阪市)でうどん店を経営していた女性が、中皮腫で死亡していたことが報じられました。倉庫や休憩室として使っていた建物2階内壁の吹付アスベストにばく露したと考えられ、被害者の遺族は、近鉄などに対し、慰謝料など約3600万円の賠償を求めると共に、当時商店街で働いていた人たちに積極的に危険性を周知してほしいと訴えています。
この近鉄高架下では、これまで文具店店主、喫茶店従業員の2名が中皮腫で亡くなっており、同じ商店街で3人目の中皮腫被害というのは極めて深刻な事態です。中皮腫・じん肺・アスベストセンターの名取雄司所長は「同じ建物で被害が続くことは世界的にも異例。近鉄は貸店舗に関与した人たち全員の健康診断を、すぐに実施すべきだ」と話しているとのことです。
*毎日新聞[近鉄高架下の83歳店主が中皮腫で死亡 04、15年に続き石綿被害3人目 大阪]
*ABCニュース[高架下で45年うどん店経営の女性「アスベストで死亡」 遺族が近鉄相手に損害賠償求める]
*共同通信[「近鉄の高架下建物で石綿被害」 死亡女性の遺族が賠償請求]
*関西労働者安全センター[近鉄高架下商店街のうどん店元店主が中皮腫死亡、3人目。建物吹付けアスベストで:近鉄に賠償請求]