【建設アスベスト訴訟】大阪2陣3陣 控訴審結審期日
2024.12.262024年12月17日、大阪高等裁判所(第5民事部・徳岡由美子裁判長)で、関西建設アスベスト大阪2陣・3陣訴訟の結審期日が開かれました。
期日では、これまでの期日の総仕上げとして、2陣本人原告のTさん、3陣遺族原告のTさんの意見陳述、村松団長による弁護士弁論がなされました。
■意見陳述(2陣本人原告)
本人原告のTさんは、意見陳述に当たり、裁判長をしっかりと見据えて、一言一言かみしめながら陳述されました。Tさんの壮絶な治療経過、アスベストによって180度変質させられた苦悩の人生、次々と仲間が亡くなる中での順番待ちの心痛、建材メーカー全体の責任を訴えられました。Tさんが「私に残された時間はない。こうやってお話できるのも最後の機会になるかもしれない。」との言葉には 裁判官が3人とも顔を上げてTさんを見つめていました。最後に、亡くなった仲間の言葉を引用され、一呼吸間をおいて、「以上です。」との締めの言葉、余りの迫力に、裁判長は大きくうなずいていました。
■意見陳述(3陣遺族原告)
遺族原告のTさんは、亡くなったご主人を思われながら、気持ちを込めて陳述されました。ご主人が生きておられるうちに無念を晴らすべく訴訟を提起されたが提訴後4か月で亡くなられた経緯、その後、8年もの年月が経った今でもつづく闘い、Tさんの街頭での訴えが伝わって詩を読まれるまでになったこと、その詩の紹介をされました。詩の中で、病床で寝たきりの「夫の手が宙を舞う」その手の動きが電気工事作業をしようとしていることが分かった節を涙ながらに読まれた際、裁判官はTさんを見てました。伝わるものがあったと思います。
■弁護士弁論
最後に、団長からは、アスベスト被害は最大の労働災害であり現在進行形であること、建材メーカー訴訟の特徴と被告らの余りに不誠実な訴訟対応、早期解決が強く要請されることが語られました。
アスベスト被害の最大の原因者は国と建材メーカーであるにもかかわらず、建材メーカーは危険性を十分認識しながら国の規制が遅れたことを奇貨として危険性を警告しないだけでなく安全であるとして大量に製造販売したこと、職で命や健康を失ってはならないという大原則を無視した人災であることを訴えた際には、本人原告Tさんも大きく頷いていました。
この間、提訴時の生存原告47名のうち26名が亡くなられ、被害救済は待ったなしであって、早期解決に向けたでき得る限りの尽力を裁判所に要望した際には、裁判長も強くうなずいていました。
2陣・3陣訴訟は結審となり、判決日は追って指定とされています。来年2025年2月7日(金)13時30分からは、大阪4陣の期日があります。4陣の期日も2陣・3陣結審期日の勢いのまま、多くの方の傍聴、ご支援をよろしくお願いいたします。
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