建設アスベスト訴訟、大阪2陣訴訟で建材メーカーと和解成立!全国初
2022.08.232022年8月23日、関西建設アスベスト大阪2陣訴訟の遺族原告1名と建材メーカー1社が、大阪地裁で和解しました。
建設アスベスト訴訟において、建材メーカーとの和解が成立したのは全国で初めてです。
和解した建材メーカーは「日本インシュレーション」(旧大阪パッキング製造所)。
耐火被覆材として使用するケイカル板2種等の製造メーカーです。
被害者TMさんは、1981~97年、日本インシュレーションの前身である大阪パッキング製造所の専属下請けとして、鉄骨造建物に耐火被覆材(ケイカル板2種)を取り付ける作業に従事。1999年7月に肺がんを発症し、わずか2カ月後の同年9月に亡くなりました。74歳でした。
遺族である妻TIさんが2019年5月に建設アスベスト大阪2陣訴訟の原告となり、同社と国を提訴。
昨年5月21日の最高裁判決後、国と和解し1287万円の支払いを受けていました。
今回、遺族原告TIさんが高齢であること等にも鑑み、日本インシュレーションの方から和解の申し出があり、国と同額の1287万円での和解が成立しました。和解条項には、原告への謝罪も盛り込まれています。
和解を受けた遺族原告TIさんは、「今回、自分は会社と和解することができたが、心苦しいという思いもある。他の原告の方々との関係でも、被告メーカーらと話し合いができて早期に裁判を終わらせることができるよう願っている」というコメントを出しました。
建設アスベスト訴訟では、昨年の最高裁判決によって責任が認められたにも関わらず、被告建材メーカーらは話し合いの席に着くことさえ拒否し、裁判を続けています。
このような中、専属下請関係という個別事情があったとはいえ、建設アスベスト訴訟の中で被告側から和解の申し出があったことの意義は極めて大きいものです。この和解を重要な一歩として、早期解決の機運が高まることを期待します。
私たちは、建材メーカーらが被害者らと真摯に向き合い話し合いの席に着くこと、早期の賠償に応じること、制度創設に向けて動き出すことを改めて強く求めます。
建設アスベスト被害に関するご相談は、最高裁判決を勝ち取った私たち大阪アスベスト弁護団へ。建材メーカー訴訟だけでなく、国に対する給付金請求や労災・石綿救済法など、アスベスト被害に関するどんなご相談にも丁寧に対応します。
○時事通信:建材メーカーと遺族が和解 全国初、建設アスベスト訴訟―大阪地裁
○NHK:アスベスト集団訴訟 元作業員遺族と大阪の建材メーカー初和解
○日経新聞:建設石綿、建材メーカーと原告が初和解 大阪地裁
○共同通信:石綿建材メーカー初和解 1200万円支払い謝罪
○毎日新聞:建設アスベスト訴訟 建材メーカーと遺族、初の和解成立 大阪地裁
○産経新聞:建設アスベスト訴訟、メーカー側と初の和解 大阪地裁
○毎日放送:全国初「建材メーカーと和解」元作業員側に謝罪し1287万円支払う 建設アスベスト訴訟
○TBS:全国初「建材メーカーと和解」元作業員側に謝罪し1287万円支払う 建設アスベスト訴訟
○読売テレビ:全国初 建材メーカーとの和解成立 建設現場のアスベストで健康被害 元作業員らが訴えていた裁判
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