【建設アスベスト】大阪高裁より和解案の提示(大阪2陣・3陣訴訟)
2025.03.12
2025(令和7)年2月18日、大阪高等裁判所第5民事部(徳岡由美子裁判長)は、関西建設アスベスト大阪2陣・3陣訴訟において、原被告双方に対して和解案を提示しました。
この和解案は、訴訟が2024(令和6)年12月17日に結審した後、原告らの早期解決を求める強い要望を受けて、裁判所が、個々の原告ごとに和解金額を示すなど極めて詳細な内容になっています。具体的には、2023(令和5)年6月30日に言い渡された地裁判決の判断を基礎に、建材メーカー12社(エーアンドエーマテリアル、ニチアス、ノザワ、エム・エム・ケイ、日鉄ケミカル&マテリアル、太平洋セメント、大建工業、日東紡績、パナソニック、神島化学、日本インシュレーション、積水化学)の責任を一層明確にし、本訴訟の全面的終局的解決を強く求めるものとなっています。
全国的には、裁判所による全面的な和解案の提示は、昨年12月26日の建設アスベスト東京1陣訴訟差戻審、本年1月31日の東京2陣訴訟控訴審に続くものです。
本訴訟は提訴後約9年が経過し、被災者77名のうちすでに57名が亡くなっています(提訴後に亡くなった被災者は27名にも及ぶ)。原告らの「命あるうちに救済を」の願いは切実です。
そのため、私たち原告団・弁護団は、本和解案を受け入れることを表明し、本日、報道機関各社にもご説明を行いました。

(大阪地方裁判所・記者クラブにて)
建材メーカー各社は、約2ヶ月の短時間に東京高裁と大阪高裁において3連続で具体的な和解案が示された今こそ、その重みを真摯に受け止め、被災者らに謝罪すると共に、一審原告らとの和解に応じるべきです。
原告団・弁護団声明