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パッキン製造業務で石綿にばく露した事案で工場型和解成立

2024.10.22

被害者は、1959年3月~1963年10月の間、日本バルカー工業株式会社(現:バルカー株式会社)の工場に勤務し、パッキン製造業務に従事しました。

退職から約58年が経過した2021年年末に体調を崩し、悪性胸膜中皮腫との診断からわずか1か月程の2022年10月に亡くなりました。

労災記録では、バルカーが、被害者の石綿ばく露可能性について「不明」としながらも「人事台帳に『タイト』と記載があり、石綿含有製品であるので、おそらくこれに関する業務に関与していたと思われる」と回答していました。

2021年末に国を被告として工場型アスベスト国賠訴訟を提訴し、2024年7月に、遺族と国との間で、国が総額1430万円を支払う旨の和解が成立しました。

ご遺族は、被害者の石綿ばく露状況について詳しくわかりませんでしたが、労災記録を証拠として提出し、訴訟は半年余りでスムーズに和解に至りました。

ばく露から長い年月が経過し、被害者のばく露状況についてご家族やご遺族がよくわからなくても、諦めず、当弁護団にお気軽にご相談ください。

(執筆担当:弁護士 金星姫)

 

 

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