O造船所・P工業事件(造船会社・保温工事会社/船舶の保温作業)

O造船所・P工業事件(造船会社・保温工事会社/船舶の保温作業)

 2016年3月16日、神戸地方裁判所は、O造船所の下請会社であるP工業の元従業員Xさんが肺がんで死亡した事案につき、両社の責任を認める判決を言い渡しました。

 Xさんは、1951年から1991年まで約40年間、O造船所の下請会社であるP工業に勤務。船舶の機関部や配管、タンク等に保温材を取り付ける作業やその監督などに従事し、アスベストにばく露しました。Xさんは、1991年4月に定年退職後、1993年4月に肺がんと診断され、わずか1カ月後の同年5月に62歳の若さで亡くなりました。
 Xさんが亡くなった当時は、肺がんの原因がアスベストであることが分からず、原告である妻Yさんは、2006年6月になってようやく労災時効救済の認定を受けました。

 裁判では、使用者であるP工業の責任と共に、元請会社であるO造船所の責任が認められるかどうかに加え、消滅時効が大きな争点となりました。2013年に訴訟提起した時点で、Xさんが亡くなってから20年近くが経過していたためです。
 弁護団では、死亡当時の主治医を探し出し、当時、主治医ですら肺がんの原因がアスベストであることに気付かなかったことを立証。裁判所は、死亡時(1993年5月)ではなく、労災時効救済の認定時(2006年6月)が安全配慮義務違反に基づく損害賠償請求の消滅時効の起算点であるとして、被害者を救済しました。
 また、判決では、Xさんの死亡慰謝料だけでなく、Yさんにつき原告固有の慰謝料も認められています。

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